顎関節の構造は下顎骨（いわゆる下あご）の下顎頭と側頭骨（こめかみ付近の骨）にある下顎窩で構成されています。その2つの骨の間に関節円板というクッションの役割を果たすものが滑液(動きを滑らかにする液体）と共に存在しています。顎関節症の主な病態としては顎関節の動きを良くし、クッションの役割を担う関節円板の摩耗、ズレが関節の動きを悪くして痛みが出るもの、もしくは顎を動かす咀嚼筋（咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋）のリズムパターンが狂い、下顎頭や関節円板に大きな力がかかり変形やズレが生じ摩耗や吸収が起こるものに分けられます。

一般に顎関節症と診断されるには

1. １，顎関節や咀嚼筋などの痛みがある

2. ２，関節雑音（口を開けた際にガリガリ、ジャリジャリと音が鳴る）がある

3. ３，関節障害ないし顎運動異常がある

の3主要症状のうち少なくとも１つある場合に顎関節症と診断されます。

顎関節症を細かく分類分けすると４つあり、咀嚼筋障害・関節包靭帯損傷・関節円板損傷・変形性顎関節症に分けられます。

咀嚼筋障害では咀嚼筋間の調和の乱れ、筋スパズムが原因で咀嚼筋群の疼痛が見られます。

また顎関節の嚙み合わせの問題やストレスによる影響も考えられ、歯ぎしり、噛みしめなども一因とされています。

関節包靭帯損傷では顎関節に強い衝撃が加わったり、過度に口を開けてしまい顎関節を繫ぐ関節包や靭帯に損傷が起こり痛みが出るものが主です。

関節円板損傷ではクッションの役割を担う関節円板そのものに異常があり開けずらさ、関節雑音を伴うものをいいます。

変形性顎関節症は軟骨破壊や顎関節の骨増殖、下顎頭の変形などの進行性病変（外部から受けた衝撃や刺激に対して正常に修復するために行われること）が主となっています。

また嚙み合わせの異常による顎関節への外傷性因子などがあげられます。

咀嚼筋障害の治療は痛みに対しては鎮痛剤、筋弛緩剤の投与が医師から処方されることがあります。鎮痛剤や筋弛緩剤を投与しても痛みの緩和が見られない場合はスプリント療法（マウスピースなど）を用いて顎運動の改善を図っていきます。

理学療法としてはその原因筋に対して手技療法や運動療法を少しずつ行い、疼痛の緩和十ともに可動域の改善を目指します。

関節包靭帯損傷では非ステロイド剤の投与をするとともに顎を動かさないように安静にすることが一番大事です。安静にして痛みが少しずつ減少してきた場合その経過によって手技療法を開始し、顎関節の可動域や嚙み合わせの改善を図ります。

関節円板損傷ではまずは安静に、保存療法を行います。

保存療法で効果が見られないときは医師の診断によりますが手術療法として関節円板を取り換える関節内視鏡手術が選択されます。

変形性顎関節症に対してもまずは保存療法を試みます。

ただし保存療法は根治的な治療法とはなりえないので、薬物療法、または咀嚼筋障害と同様スプリント療法を用いて改善を図っていきます。

これらのようにどの顎関節症においても症状や治療法に違いがあるのでまずは何が原因で今の痛みが出ているのか、どの型に属するのかとしっかりとした診断が大事になってきます。

上記の顎関節症ではないかなと疑いをもつ症状が現れたら整形外科や整骨院で診療をして早期の対応と処置をお勧めします。

顎関節の原因はさまざまですが、痛みは身体を繫いでいる膜の影響や筋膜の癒着によるものが多いです。なのでまず当院では全身の状態を診察させていただき、どこが原因で顎関節や痛みの出てる部分に影響を及ぼしているのかを確認しその患者様の症状にあった治療内容をオーダーメイドで作り、治療させていただきます。

骨や関節円板に原因があるのではないかと不安になる方は超音波検査（エコー）を用いて状態を確認することもできます。状態が悪く、医師の診断が必要だと判断した場合は近隣の整形外科等に紹介状を書くことも可能なのでお気軽にご相談ください。

また顎関節の歪みや咀嚼筋のアンバランスに対して筋膜調整をし、整えた上でまだ痛みが残存する場合は高圧電気治療（ハイボルテージ療法）を用いて疼痛を取り除くこともできます。

バキバキ、ボキボキといった強い刺激の治療は一切致しませんのでご安心ください。

そして症状が落ち着いたとしても再発しないための指導管理もさせていただき、より根本的な治療を目指していきます。

旭川市の重原整骨院・整体院では。国家資格（柔道整復師）を持つ身体のプロフェッショナルが、どこに行っても改善しない顎関節症のお悩みを改善致します。

顎関節症でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。